上映館数少ないですね。コナンばっかり上映せずに、もっとこういった作品の上映館数増やしたほうがいいと思いますけどね。まあ興行の面で無理なんでしょう。
内容としては、シンシン刑務所(厳密には矯正施設)に収監されている囚人たちが、演劇を通じて自分たちを更生(矯正というより更生)していくといったのが大まかな流れ。
主人公は二人の男「デイヴァイン・G(以下G)」と「デイヴァイン・アイ(以下)」で、Gは演劇を利用した更生プログラムをそもそも作った人で、そこにまだギャング感バリバリのアイが新たな演劇のメンバーに加わる。
当初アイはどなりつけたり、自分の後ろを通られるのを嫌がったりするけど、その行動が彼のプロフィールを明かしていると言ってもいい。要するに暴力の世界に身を置いていたのがわかる。
演じることで囚人たちは、一般的に男が苦手としている「感情の表出」を行い、登場人物のセリフから気づきを得たり、今まで隠れていたかもしくは抑圧していた自分が浮かび上がったりする。
でもといいますか、この感情の表出を行うことが必ずしもいいことではない描写もされていて、元収監者が会いにきて囚人たちと話すシーンがあって、愛犬が死んでしまってとても悲しかったと告げる。感情が豊かになるのは、悲しみも手に入るということで、私はこの映画でいちばんいいシーンだと感じました。
序盤にGがアイのメンターっぽくなっていたのだけれど、中盤過ぎにGに不幸が訪れて腐ってしまっていたところを、今度はアイが助け、最後の「再開」のシーンも相まってブラザーフッドな終わり方をします。
映画内の俳優のほとんどは、じつは元収監者で、だからこそこの映画のドキュメンタリータッチな雰囲気に非常にリアリティが加わっています。