※この記事はネタバレありです!
今日は猫の日ということで、犬派の私ですが、猫の映画を見ました。「ボブという名のストリート・キャット」という、ノンフィクションを元に2017年に日本で公開された作品です。
あらすじは、ジャンキーのジェームズ(ルーク・トレッダウェイ)はホームレスの生活から抜け出そうと更生の道を歩もうとする。どうやら彼は何度か更生を試みようとしたけど、またジャンキーに戻るということを繰り替えしているらしい。
更生者の為の住居が提供され、そこに茶トラ猫のボブ(のちにジェームズが命名)が迷い込んで来る。最初は飼い主がいるのだろうと思い、探し回るジェームズだったが、ボブが他の猫と喧嘩して傷を負ってしまったことがきっかけで飼うことになる。
ジェームズを担当しているソーシャルワーカーのヴァル(ジョアンヌ・フロガット)が言うように「彼には心の支えが無い」状態だったが、ボブと一緒に生活するうちにジェームズは生きる力を取り戻していく。ボブもまたボブで、ジェームズに面倒をみてもらうということでふたりは相補的な関係になる。
その証拠に、ボブに出会う前に路上で歌っているシーンはいかにもひ弱で、聴衆もほとんど彼の歌に魅せられない。力が沸き上がっていないからだ。
そしてボブと共に路上で歌うシーンでは、力強さがありボブという「補正」もあるので聴衆も耳を傾け、二人(?)は目出度くお金を手に入れる。
↓こちらは実際にジェームズが歌っているシーンのYoutube動画。
隣人のベティ(ルタ・ゲドミンタス)とも交流して徐々に彼の更生が進行する。ベティは兄が麻薬で命を落としてしまっているので、薬物中毒者を嫌悪している。なのでジェームズは本心を明かせない。
ジェームズはかなり幼い頃から麻薬をやっていたらしく、その為に父親から見捨てられている。だけど、彼が麻薬に溺れたのは実は父親が母親と不仲になり離婚したのが原因らしい。ここら辺はあまり映画では言及されていない。
中盤過ぎまでジェームズは順調に回復しているのかと思いきや、トラブルが起こり路上での演奏を禁止されてしまう。麻薬中毒から更生中であることがベティにバレて疎遠になり、彼は追い詰められる。
そしてここから彼は「反転攻勢」をする。本気で中毒から抜け出す為に家に閉じこもり薬を抜き、貧困者の為に設けられた雑誌を路上で売る仕事をする。
伏線として出てきた雑誌記者の取材が、要するに映画の原作本が作られるいきさつとなっていて、彼は無事に復帰する訳だ。
隣人のベティが引っ越すのは、元々兄が住んでいた場所で、彼女はずっと兄の死に囚われていたのだけれど、ジェームズが更生したのを近くで見ることでその呪いが解けた。
父親にも謝罪をし、父もまた息子に対してちゃんと向き合っていなかったことを詫び、最後はこの映画の原作本の出版記念会にみんなが出席してハッピーエンド。
レーティングに年齢制限も無いのでハートウォーミングな物語ですし、正直猫の日にはこれくらいがちょうどいい塩梅の内容だと思います。
ひとつ気になった点としては、劇中に出て来る犬の扱い。なんか製作者の犬族に対する悪意を感じずにはいられませんでしたね。


